環境レポート2004 京大生協 E-COOP

第三部、学習のページ  7.食べ物で省エネに挑戦 〜健康+省エネを実行!!

(1) 「■里以内で食をとれ」

 「■里以内で食を」という言葉があります。■には、一体なんという文字が入るかわかりますか?聞いたことがある方も多いのではないのでしょうか。■の中には四という数字が入ります。正解は「四里以内で食を取れ」です。一里は3.927qですから四里で約16q、自分を基点として16q以内で採れた食べ物を食べなさいという言葉です。

(2) 「身■不二」

 今度は、やや観念的な言葉です。この言葉は、「身体(身)と環境(■)とは不可分(不二)である」という意味で、仏教における「人の存在は地域の風土とともにある」という考え方、また食哲学における「地域のものを食べることが体にいい」という考え方を説いています。さて■には、なんという文字が入るかわかりますか? 答えは、「身土不二」です。

(3) 食べ物で省エネとは

 上記では二つの言葉「四里以内で食をとれ」、「身土不二」という言葉をとりあげました。この二つの言葉をとりあげて伝えたかったことは「地産地消」です。地元でとれた農作物を地元で消費する「地産地消」を実践すると、
 [1] 輸入農作物に比べ残留農薬が少なく健康によい
 [2] 地域農業の活性化を促す
などの利点があります。しかも、輸入野菜に比べて輸送に必要なエネルギーが少ないのです。つまり、「地産地消」を実行すれば、自分の健康・地域の経済というローカルなことだけでなく、エネルギー問題というグローバルなことにも貢献できるのです。
 さて、女子栄養大学の辻村卓教授らの調査によって、旬の野菜の方が時期はずれの野菜よりもビタミン含有量が高いことが示されたことを知っているでしょうか。多くの野菜や果物はハウス栽培等の発達により四季を通じて食べられるようになりました。しかし、味や栄養価は自然に逆らわずに栽培されたものにはかなわないようです。また、旬の野菜は安いです。旬の野菜を食べることで、
 [1] 栄養価が高い
 [2] 旬でないときと比べ値段が安い
 [3] おいしい
などの利点があります。環境省が発刊している環境白書に次のくだりがあります。「次ページの図は、家庭で消費される農産物の生産の際に投入されたエネルギー量とその用途別内訳であるが、ハウス栽培のもの、特に冬春に収穫されるものの生産には、省エネルギー化も進められているが、大きなエネルギーが使用されており、光熱動力の割合が大きくなっていることがわかる」
 次ページの図を見ても明らかなように、無加温のハウス栽培はエネルギー消費も露地栽培とそれほど変わらないのですが、加温する場合には本当に多くのエネルギーが必要です。ハウス無加温には農薬が少なくてすむといった利点もあります。
 これからは皆さんも近場のもので美味しく栄養価の高い旬の食物を食べ、健康でかつ省エネの生活を目指しましょう。


(4) 旬の野菜

 次に挙げるのは、各季節の旬の野菜の代表例です。参考にしてください。

 冬野菜…ほうれん草、小松菜、白菜、ねぎ、大根、れんこん、ごぼう
 春野菜…山菜、アスパラガス、ニンニク、レタス、ニラ
 夏野菜…トマト、なす、とうもろこし、じゃがいも、枝豆
 秋野菜…キャベツ、ニンジン、カボチャ、白菜、大根、玉ねぎ、なす

(5) 野菜と果物の違い

 野菜は一年草で、果物は多年草です。

・ 野菜…種をまいて半年で収穫できる。葉や実を食べるもの
   例)葉を食べるもの:小松菜、ほうれん草、キャベツ、白菜
     実を食べるもの:きゅうり、トマト、なす、カボチャ、スイカ

・ 果物…種をまいて数年育て、できた実を食べるもの
   例)ミカン、桃、栗、柿、リンゴ、梨

(6) フード・マイレージ

 フード・マイレージとは、「近くで採れたものを食べた方が輸送に伴う環境汚染が少ない」という考えに立ち、1994年に英国の消費者運動家が提唱した「フード・マイル」を参考にして、輸入食品の環境負荷を算出する指標です。
 この値が大きいほど地球環境への負荷が大きいとされており、計算式は、「フード・マイレージ(単位:d・km)=輸入国別の輸入量×輸出国から輸入国までの輸送距離」となっています。
 平成15年版環境白書によると、平成12年の日本のフード・マイレージは約5000億d・kmで、1人当たりでは韓国の約1.2倍、米国の約8倍になっています。

参考:
環境省 http://www.env.go.jp/
女子栄養大学 http://www.eiyo.ac.jp/index.html
農林水産庁 http://www.maff.go.jp/joho.html
ビタミン広報センター http://www.vic-japan.gr.jp/
産経新聞


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