2005年7月

国内旅行こんな旅 第16回 「信州」その2
旅行センタールネ 竹内喜和

前回に続き信州を取りあげます。

なぜならば、今「寒天」が大ブーム。ダイエットや便秘予防に効果抜群ということで急激に人気に火がついた寒天!
カロリーが限りなくゼロに近く、成分の80%以上が繊維質とまさにダイエットにぴったりの食品です。
新聞や雑誌のメディアで取り上げられたことでデパート、スーパーでは常に品薄状態。寒天問屋はもちろん、ところてん業界にも影響が出ているのだそうです。
寒天製造工場でも、この半年で例年の一年分は出荷。しかも寒天の製造は12月から2月の間に1年分を全て作ってしまうのでこの冬にならないと寒天は出回らないとのこと。日本では寒天は食べられないのでしょうか?
寒天の産地は長野県の伊那地方と諏訪地方の茅野。そして岐阜県の東濃にある山岡というところです。
寒天のきっかけとなったのは、「ところてん」です。昔から中国で食べられていた「ところてん」の製法が中国から、日本へ伝えられたのです。当時、京都伏見の旅館の主、美濃屋太郎左衛門が、ところてんの残りを屋外に放置し、数日後それを見てみると、軽くフワフワした干物の様になっているではありませんか。
冬の夜の寒さと、日中の日ざしに交互にさらされ、自然乾燥してできたのでは?と考え、これをヒントに透明な寒天を開発したのです。しかし当時はまだ「寒天」の名はなく「ところてんの干物」と呼ばれていました。
そして承応三年、高僧 隠元が試食し、「仏家の食用としてこれに勝るものなし」と賞賛。「寒天」と命名したと言われています。
 その後しばらく、上方の名物として「寒天」は、関西地区で盛んに作られる様になりました。
そして天保年間、冬の間だけ寒天作りを手伝う「天屋衆」として、諏訪地方から出稼ぎに来ていた小林条左衛門が、地元で日本一の寒天を作りたいと、故郷の諏訪・玉川村へ製法を持ち帰り、さっそく次の年から、地元で寒天作りにはげみました。
日中は晴れても日が短く、夜間冷え込む信州の気候は、寒天作りにうってつけ。また、雪や雨が少なく水がきれいな諏訪地方は、寒天作りに最高の舞台でした。
こうして、諏訪地方の寒天作りは農家の冬の間の副業として定着。日本一の寒天が作られるようになったのです。
それ以来150年たった今も、角寒天のほとんどが諏訪地方で生産されています。

信州の伊那や諏訪・茅野では寒天を用いた食材のレストランが多々ございます。また、伊那地方では個性的なメニューも見逃せません。例えば「ソースカツどん」発祥の地は長野の伊那地方です。今ではソースカツ丼といえば 駒ヶ根市 が有名ですが、 元祖の店は伊那市なのです。昔、髭のトンカツで有名な「青い塔」がそれで、 たっぷりと髭を生やした一代目主人が考案し伊那地方に広まったものなのです。 今では二代目が伊那市西箕輪で伝統を守りソースカツ丼を作り続けています。
 信州伊那を代表する味覚と言えば何と言っても「ローメン」。 ラーメンや焼そばとは違うダイナミックでまろやかな味が楽しめます。 馬肉の刺身「馬さし」も味わってみなければわからないおいしさ。 舌の上でとろける味は正に絶品です。 また、山国ならではの味覚、蜂の子、いなご、ざざむしも 見た目からは想像できない美味しさで晩酌のつまみにもってこいの味です。 その他、中央アルプスの地下水で造られる地ビールも好評。 そして、「信州そば」発祥の地としての伝説があり、 秘伝の味「行者そば」も見逃すことのできない郷の味です。

「前回の追補」
第15回「上高地」で取りあげました「新・釜トンネル」が7月2日に開通いたしました。これまでのスリリングな景色が失われたのは大変残念ですが、対面一方通行の不便は一気に解消され「上高地」がより身近なものとなりました。しかし松本平に通じる沢渡の集落で土砂崩れが発生してしまったため、現在のところ飛騨高山・平湯温泉からしかアクセスがございません。

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